アクティブシニアのための心臓病読本

心臓用デバイスと 日常生活 以上のような心臓用のデバイスを使用している方々は年々増えてき ています 図7 。しかし入院中にデバイスの植え込み術を受けると退 院後は社会生活を送らねばなりません。病院でデバイスの植え込み 術を受ける際には、患者さんには当然多くの不安や疑問があることで しょう。退院後には社会復帰しなければなりません。そこでデバイス の植え込みを済ませて退院する際には、多くの病院でデバイスとの日 常的な付き合い方を指導されます。心臓用のデバイスは電磁波を嫌い ます。電磁波によりデバイスにノイズが入ったり設定が変わったりす ることを電磁波干渉といいます。日常生活で電磁波を避けるコツや運 転免許の申請や更新などについても退院前に説明されます。就学世代 や就労世代のデバイス植え込みの方には、就学や就労の問題がありま す。私の以前の職場は大学の保健管理施設でした。そこではデバイス を植え込まれた学生さんの就学の問題にも直面していました。電磁波 を扱う物理学の実習では、特別の配慮が必要でした。就職活動に必要 4 わが国における ICD・心臓再同期療法(CRT)施行件数の推移(新規・交換条件の合計) 図7 9,000 8,000 7,000 6,000 5,000 4,000 3,000 2,000 1,000 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 0 ICD (件数) 13,000 12,000 11,000 10,000 (年) CRT-P CRT-D

第 5 章 高 齢

者の

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