アクティブシニアのための心臓病読本

るでしょう 図2 。サルコペニアも身体的なフレイルとなる大きな原 因です。フレイルの高齢者は転倒したり骨折を起こしたり、またこれ らが元で要介護の状態になりやすいとされています 図3 。 日本人のフレイルの診断には 表2 の簡単なチェック票が使われて います。各項目の「はい」を1点として(最高5点)3点以上であれば フレイルと判定します。シニア世代の方々は如何でしょうか。1~2 点でもプレフレイルといってフレイルの前段階となります。フレイル は加齢とともに進みますが、適切に介入することで健康な状態に戻す ことも可能です。フレイルが健康状態と要介護状態の中間段階にある という意味で、フレイル予防は要介護状態になるのを防ぐことでもあ ります。長いコロナ禍で外出自粛が続き、運動量が減ったシニア世代 の方は多いと思います。コロナ禍で心身が脆弱になり、フレイルにな る高齢者が増えています 図4 。健康寿命を出来るだけ長く保つために、 食事や運動以外にも社会参加を促して、フレイルを予防しつつポスト コロナ時代を過ごしましょう。そしてこのフレイルは次の章で述べる 高齢者の心臓病にも大きく関係しますので早めの介入が大切です。

第 3 章 高 齢

者の

図4 コロナ禍におけるフレイルの増悪

体力の 衰え

気力の衰え

筋肉量 の減少

社会参加なし

悪循環

悪循環 コロナで外出自粛 治療の遅れ

筋肉や関節の 痛み

認知機能 の低下

要介護 通院控え

引きこもり

転倒・骨折

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