アクティブシニアのための心臓病読本
し、運動を工夫して社会参加を促すことによって回復・予防すること ができます。 サルコペニアが進むと身体活動が制限されますので、家に閉じこも りがちになります。すると抑うつ気分になり認知機能も低下していき ます。食欲が低下し体重は減少して虚弱になります。このように加齢 により全身的に脆弱になった状態はフレイルとよばれます。フレイル には加齢だけでなく病気や栄養状態、生活習慣、心理状態などさまざ まな要因が関係しています。フレイルは身体的、精神・心理的、社会 的な要因がたがいに負の影響を及ぼし合っている多面的な病態といえ
病気 図3 フレイルは要介護の一歩手前 自立 の 程 度 活動量 の低下
可逆性
嚥下機能 の低下
低栄養
健 康
フレイル
要介護
健 康 寿 命
生 物 学 的 寿 命
(葛谷雅文. 日老医誌 2009; 46: 279-285より引用改変)
表2 簡易フレイル・インデックスチェック票
1点 0点
□ はい □ はい □ いいえ □ いいえ □ はい
□ いいえ □ いいえ □ はい □ はい □ いいえ
1.6ヵ月間で2~3kgの体重減少がありましたか? 2.以前に比べて歩く速度が遅くなってきたと思いますか? 3.ウォーキング等の運動を週に1回以上していますか? 4.5分前のことが思い出せますか? 5.(ここ2週間)わけもなく疲れたような感じがしましたか?
(Yamada M, Arai H. J Am Med Dir Assoc 2015; 16: 1002. e7-11より) いくつ当てはまりますか? 合計1~2点でプレフレイル、3点以上でフレイルとなります。 □ ✓
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