アクティブシニアのための心臓病読本
表1 血糖値スパイクはなぜ恐ろしいか?
第 1 章 高 齢
後高血糖を防ぎましょう。 また腸は食べ物を消化吸収するだけではなく、からだの免疫を維持 するうえで重要な臓器であることもわかってきました。腸に疲れを貯 めない食物繊維の豊富な長寿食を紹介します 図3 。腸がからだの免 疫に関係するのは腸内細菌によるところも大きいようです。腸内細菌 には善玉菌、悪玉菌、日和見菌がバランスをとって生息していますか ら、わたしたちは善玉菌を増やして腸がよろこぶ食事を毎日とる習慣 を付けたいものです。 水分は食事中以外でもこまめに水、お茶、コーヒーなどを飲んでい ます。高齢者はとかく脱水傾向になりやすいものです。緑茶には抗 酸化作用があり、近年健康上の効果が多数報告されています。洋食 や中華は週に2~3回に抑えて、1汁3菜の和食を中心に腹八分で摂っ ています。決して満腹になるまで食べないことがコツです。そうす ることで細胞の老化を遅らせて免疫の働きを正常化する長寿遺伝子 トリビア ❹ を活性化させることができます。バランスの良い和食中 心の食事を適量摂る食生活を続けることは、長寿遺伝子のスイッチを オンにすることにもつながります。 ■インスリンの過剰な分泌を強いられて、膵臓が疲弊する(やがて膵臓が疲弊して 血糖値スパイクに対応できなくなり、食後高血糖から常時高血糖・尿糖出現へ) ■インスリンの血糖降下作用以外の悪い側面(内臓脂肪の蓄積・体重増加・動脈 硬化など)がでる(インスリンは基本的にいわば「肥満ホルモン」)。 ■絶えず血管が血糖の大波でダメージを受ける ■自覚症状がない場合が多い ■血液検査のHbA1cに反映されにくい ■持続的な血糖モニターでなければ検出できない ■食後に反応性低血糖(異常な眠気、体のほてり、だるさ、手指の震え、発汗、不 安、動悸など)を起こすことがある
者の
食
事
と
運
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