アクティブシニアのための心臓病読本
ういう時は、処方箋薬局の薬剤師さんにお薬の日数を調整してもらい ます。 高齢者にポリファーマシーが多い原因は、いくつか考えられます。 第一に高齢者はかかえる病気の種類が多く、複数の医療機関にかかっ ていることです。そうなるといきおいお薬の種類が増えます。また医 療機関ではお薬の有害事象を回避するために治療目的のお薬と有害事 象を予防するお薬をセットで処方することも珍しくありません。有害 事象が起きたのでその治療薬を投与するとまた別の有害事象が起き てしまった、という処方の連鎖もポリファーマシーの原因です 図1 。 第二にポリファーマシーには、高齢者の認知機能やパターナリズムも 無関係ではありません 図2 。認知機能が衰えるとお薬の飲み忘れも 多くなりますが、病院ではお薬をきちんと飲んでいるという前提で病 気の推移をみます。お薬を出しているのに病気の症状が良くならなけ れば、別のお薬を追加することにもなりかねません。パターナリズム 図2 高齢者のポリファーマシー
第 8 章 ポ リ
ファ
ー
マ
シ
ー
と
は
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お薬飲んだかな? 先生にお任せ…。
お薬が効いてませんね。 お薬を増やしましょうか。
悪循環 残薬
お薬の増加
(認知症)
飲み忘れ 有害事象
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