アクティブシニアのための心臓病読本
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ペースメーカー ペースメーカーは最初の心臓用デバイスで、1974年にわが国で 保険適応されました。ペースメーカーは心臓の刺激伝導系(第2 章 図4 参照)に異常が生じた際に使われます。洞房結節で正常な電 気が生じなくなったり(洞不全症候群)、房室結節で電気の伝わりが ブロックされる伝導障害(完全房室ブロック)などの徐脈性不整脈が その代表です(第4章 表1 参照)。 ペースメーカーは心臓用デバイスとしての歴史が長いだけに、今日 までに大きな進歩をとげました。脈が遅くなった時に補うだけでなく、 自然な心臓のリズムや収縮に近づける生理的ペースメーカーが普及し ています。前章で触れた心房細動は高齢者にとって心配な不整脈です。
図1 ペースメーカー
左鎖骨下静脈
上大静脈
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